不動産投資のこれまでの成功事例や失敗事例をみていくと、それぞれに共通している要素がいくつかあることに気がつきます。そこでこのページでは、どのような投資対象を選別すべきかについて論じます。

5つの不動産投資をメリットとデメリット並べて比較する

収益用不動産に対する投資の有利性が俄然注目されてきていますが、投資形態や種類も多様化していますから、その中から最も自分に適した投資対象を選別するということがきわめて重要です。

不動産投資も基本的には他の投資と同様に、安全性・収益姓・換金性という観点から判断する必要がありますが、その基準は、投資の目的、投資を行う人それぞれの財産や所得の状況などにより異なっており、普遍的な投資判断基準というものはありません

安全性・収益姓・換金性という観点から判断する必要がある

しかし、これまでの成功事例や失敗事例をみていくと、それぞれに共通している要素がいくつかあることに気がつきます。そこでこのページでは、どのような投資対象を選別すべきかについて論じます。

こんなにある不動産投資

投資の対象となる不動産にはさまざまなものがありますが、その種類と投資形態によって分類することができます。その種類には以下のようなものがあります。

  • マンション投資
  • オフィスビル投資
  • 商業用不動産投資
  • 海外不動産投資

投資形態には以下のようなものがあります。

  • 単独所有物件への投資
  • 区分所有物件への投資
  • 共有持分への投資

また、米国不動産投資などではパートナーシップという独特の投資形態もよく利用されています。

多くの投資対象が存在し、今後ますます多様化していく

以上は、ごく一般的なものですが、実際にはこれらの種類と投資形態が組み合わせられ、実に多くの投資対象が存在しています。また、小口化された不動産に対する投資家の保護を目的とした不動産特定共同事業法が施行されたことにより、今後ますます投資対象が多様化しています。

トラブルを避けるためにわかりやすい投資対象を選別すべき

しかし、こうした法律が制定されたということは、これまでいかに小口化不動産をめぐってのトラブルが多かったかということを物語っていますから、当面はある程度一般化されたわかりやすい投資対象を選別すべきでしょう。

マンション投資

マンション投資
不動産投資の中でも、最も一般的で広く行われているのがマンション投資です。

マンション投資のメリット

マンション投資は、投資金額や投資物件の豊富さにおいて群を抜いています。したがって、最も自分に適した投資物件を選びやすいといえます。

通常は賃貸として運用するわけですが、自分の住まいや仕事場として利用することも可能ですから、将来のさまざまな可能性に対応することができます。マンションは居住用として利用されることがほとんどであるため、景気の変動による影響を受けにくく、需要が安定しています

昨今のオフィスビル市場が、空室率の増加と賃料の下落によって大きな打撃を受けていることと比較してみますと、賃貸マンション市場は、空室が出ても若干賃料を下げることによってすぐ入居者が決まってしまうということからも、その需要の根強さを理解することができます。また、マンションの販売市場は、すでにオープンなかたちで確立されているため、投資物件を売却する際もスムーズに対応することができます

マンション投資のデメリット

一方、入居者の管理に手間がかかるのがマンション投資の難点といわれています。そのため、多少の管理委託料を支払って、信頼できる賃貸管理業者に賃貸管理を委託するという方法をとることが多くなっています。

メリット デメリット
景気の変動による影響を受けにくく、安定した家賃収入を期待できる 入居者の管理に手間がかかる

マンション家賃は、一般に個人の入居者が負担するという性格上、ある程度は所得水準に応じた上限が負担可能額となってくるため、従来はあまり収益性の高くない、ローリスク・ローリターンの投資といわれていました。 しかし、最近は収益性に見合った物件価格になってきましたので、マンション投資の環境は整ってきたといえるでしょう。

オフィスビル投資

オフィスビル投資
従来、オフィスビル投資はごく限られた資産家が行うものというイメージがありましたが、小口化投資商品が開発されてから比較的投資しやすくなってきました。

オフィスビル投資のメリット

オフィスビル投資のメリットは、何といっても立地の希少性ということにあります。業務施設の集積した都心部で、駅から徒歩圏というのが通常のオフィスビルに求められる立地条件ですから、基本的にはこうした立地条件を備えた物件が投資対象になります。そのため、将来の値上り益(キャピタルゲイン)を期待しやすいといわれています。

また、法人テナントに対し、ビル全体またはフロア単位で賃貸されることが多いため、比較的賃貸管理はしやすいようです。しかし、こうしたメリットは、デメリットにもつながるという側面を持っています。

オフィスビル投資のデメリット

法人テナントが中心であるということは、景気変動による影響を受けやすいともいえます。立地条件が限られるということは相対的に土地代の高い物件が多いということです。そのため、どうしても賃貸収入(インカムゲイン)よりも値上がり益に対する期待の大きい投資になりがちです。

また、建物代が少ないために減価償却費があまり計上できない、不動産所得に損失を生じても土地代利子が多いため損益通算が制限されることがあるなどといった税務面にも気をつける必要があります

また、小口化されたものを除いては投資単位が大きく、マンションほど流通市場が確立されていないこともデメリットになります。

メリット デメリット
  • 将来の値上り益(キャピタルゲイン)を期待しやすい
  • 比較的賃貸管理はしやすい
  • 賃貸収入(インカムゲイン)よりも値上がり益に対する期待の大きい投資になりがち
  • 税務面にも気をつける必要がある
  • マンションほど流通市場が確立されていない

商業用不動産投資

商業用不動産投資
ここでは、ホテルや商業ビル、飲食ビル、ショッピングセンターなどへの投資を商業用不動産投資と呼んでいますが、いまのところわが国ではやや特殊な投資の部類に属しています。商業用不動産は、大都市部はもちろんのこと地方都市にもありますが、一般的な投資の対象となるような物件はそれほど多くありません

商業用不動産投資のメリット

商業用不動産投資の最大のメリットは、その収益性の高さです。賃料は、あらかじめ定額で決めておく方法と、テナントの売上高を反映させる方法とがありますが、商業用不動産はテナントの直接部門(営業部門)が使用しているわけですから、ある程度の賃料負担力があるはずです。テナントの業種・業態によって異なりますが、一般的には高めの賃料設定が可能です。

また、近年の商業立地は多様化しており、従来からの駅前型商業ビルだけでなく、郊外型のショッピングセンターなども増加していますが、基本的には立地条件にすぐれたものが多いといえます。

商業用不動産投資のデメリット

しかし、消費者というのは常に流動的なものであり、テナントが営業努力を怠ると客離れによって経営が成り立たなくなることがあります。このように不安定な市場であるうえ、テナントの管理にもかなりの手間がかかります

なかには一括借上げして賃貸管理まで代行してくれるシステムもありますから、こうした信頼できるパートナーと組んで投資をするのが望ましいです。また、最初に説明したように、やや特殊な投資ですから、売却したいと思っても市場が限られているという点にも気をつける必要があります。

メリット デメリット
  • 高めの賃料設定が可能
  • 立地条件にすぐれたものが多い
  • 客離れによって経営が成り立たなくなることがある
  • テナントの管理にもかなりの手間がかかる
  • 売却したいと思っても市場が限られている

海外不動産投資

海外不動産投資
不動産投資の中でも、海外不動産投資ほどその評価が大きく分かれているものはないでしょう。国内の不動産に対する投資でも決して簡単ではないのに、見知らぬ国の不動産に対する投資はさらに難しいわけですから、信頼できるパートナーを選ぶということが前提条件になります。

海外不動産投資のメリット

海外不動産投資は、相対的に土地代が安く建物代が高いため、多額の減価償却費を計上することができ、節税メリットが大きいという点と、収益性(利回り)が高いという点が一般的なメリットとして挙げられます。

また、アメリカなどでは、パートナーシップという制度を利用して投資することが多いのですが、この場合は投資家の資金事情に応じた単位で共同投資をすることができます。このほかにもいくつかのメリットがありますが、それらは諸事情が変化するとデメリットにもなる場合があります。

海外不動産投資のデメリット

投資国の経済がインフレやデフレになることによって、不動産価格も値上がりや値下がりするのは当然ですが、経済の安定している日本に比べてその変動幅が大きい場合があります。

また、投資国の通貨に対して円安になればインカムゲインやキャピタルゲインに為替差益が生じますが、円高になれば為替差損が生じます。このように、海外不動産投資は諸刃の剣になるという側面を持っていることを理解しておかなければなりません。

メリット デメリット
  • 節税メリットが大きい
  • 収益性(利回り)が高い
  • 経済の安定している日本に比べて不動産価格の変動幅が大きい
  • 見知らぬ国の不動産に対する投資は難しい

最近は、単純な投資というよりも、リタイアメントライフに備えて海外不動産を購入する方も増えています。海外は不動産も物価も安いことから、老後のゆとりある生活をおくるためのセカンドハウスにできるような物件に投資しておくというわけです。

共有持分投資

共有持分投資
一棟の建物とその敷地の共有持分を購入し、他の共有者と共同で賃貸経営するというものです。通常は、その投資物件の販売業者が各共有者の共有持分を一括して借り上げて、テナントに転貸していきます。

場合によっては、共有持分を現物出資して任意組合を結成したり、共有持分を信託銀行に信託したりすることによって、管理運営を一元化する形態もとられています。

共有持分投資のメリット

共有持分投資のメリットは、何といっても投資しやすいということでしょう。たとえば、一口1000万円といった投資単位を決めておき、それに見合った共有持分を設定しておけば、投資家が自分で投資額を決定することができます。

また、オフィスビルや商業ビルのように一般に多額の投資を必要とするような物件でも、共有持分であれば投資額を小口化することができます

共有持分投資のデメリット

一方、共有持分投資の場合には、投資物件を自分で使用したり処分したりすることが非常に制約されます。また、一括借上げしている販売業者に万一のことがあると、運営に支障をきたすことがあります。

実際、こうしたトラブルもいくつかありました。そのため投資家保護を目的とした不動産特定共同事業法が創設されました。これによって、信託制度を利用した形態のものを除いて、共有持分投資物件の販売や賃借などを行う業者は許可を受けなければならなくなりました。 また、必要な情報を投資家に開示することなども彫付で義務づけられております。

メリット デメリット
  • 投資しやすい
  • 共有持分であれば投資額を小口化することができる
  • 投資物件を自分で使用したり処分したりすることが非常に制約される

手ごろにできるワンルームマンション投資がオススメ

手ごろにできるワンルームマンション投資がオススメ
このページでは、さまざまな不動産投資のメリット・デメリットをみてきましたが、総合すると次のような投資が最も望ましいといえるでしょう。

  • 手ごろな金額で投資できること
  • 需要が安定していること
  • 賃料収益が高いこと
  • 減価償却の対象になる建物代の割合が多いこと
  • 賃貸や売却するための流通市場が整備されていること

これらの条件を満たした投資とは一体どのようなものでしょうか。その答がワンルームマンション投資です。

条件 対応状況
手ごろな金額で投資できるか 1000万円台で投資することができます。もし資金的に余裕があれば、2戸または3戸を購入すればよいわけです。
需要が安定しているか 需要者としては、学生や独身者、単身赴任者はもちろんのこと個人事務所など幅広く見込むことができます。
賃料収益が高いか ファミリータイプのマンションに比べて賃料の総額を抑えることができるため、賃料の単価としてはむしろ高めに設定でき、収益性の高い投資になります。
減価償却の対象になる建物代の割合が多いか 地価の下落によって相対的に建物代の割合が高くなったため、減価償却費も多く計上できます。
賃貸や売却するための流通市場が整備されているか オープンな流通市場が確立されています。

通常、建物の管理は管理会社が行っていますから、賃貸管理を専門業者に委託すれば手間もかかりません。 バブル時代にも、値上がり益と節税効果のみを売りものにした投機ともいえるブームがありましたが、現在のワンルームマンションは、安全性・収益性・換金性のバランスのとれた投資になっており、バブル当時のものとは全く異質なものになっています