不動産投資を行った場合、資金繰りはどうなっていくのかということが最も重要ですが、それを判断するために収支計画表を作成します。 パソコンを利用して簡単に収支計画表を作成することができますが、最初にチェックしておかなければならないのが各収支項目の設定条件です。賃料や諸経費、これらの変動率などは妥当に設定されているかということです。

資金繰りが問題ないかを判断するためにこれを作ろう

簡単に作れるので収支計画表を作成する

不動産投資を行う前と税引き後の手取り増減みていくのが最もわかりやすい

資金繰りは現金としての収支、すなわち「収入-支出」で計算されますが、収支は税金の支払い分や節税分も考慮しなければなりません。そのためには、税法の規定に従って所得を計算し、税金を計算する必要があります。

つまり、不動産投資を行う前と比較して、税引き後の手取りがどの程度増減しているかをみていくのが、最もわかりやすいわけですから、収支計画表もこのような構成になっているものが望ましいでしょう。

簡単に作れるので収支計画表を作成する

収入から支出を差し引いたものが「実質賃料収入」であり、実質賃料収入から減価償却費を差し引くと税法上の不動産所得が求められます。

実質賃料収入から借入金の元金返済額を差し引き、さらに節税額や納税額を加減算すると、投資前と比較した場合の手取り額の増減が求められます。

収支計画表の基本

  • 収入 ー 支出 = 実質賃料収入
  • 実質賃料収入 ー 減価償却費 = 税法上の不動産所得
  • 実質賃料収入 ー 借入金の元金返済額 + 節税額や納税額 = 投資前と比較した場合の手取り額の増減

元金返済分を考慮せずに投資効果を判定するという見方もある

もっとも、借入金の元金返済とは他人資本を自己資本に組み替えることを意味しますから、元金返済分を考慮せずに投資効果を判定するという見方もあります。前項の不動産所得がマイナスになる場合は、この投資によって節税効果があるということになります。

ただし、税法上の所得と資金繰りとは全く別の概念ですから、不動産所得がマイナスだからといって必ずしも資金が不足するとは限りません。

収支計画は正確に投資効果を判断するために必要

収支計画は正確に投資効果を判断するために必要

投資の効果は、最終的な手取りの額で判断されます。つまり、実際の収入と支出のそれぞれの金額を差し引きしていくら残るかが重要になります。このように「収入-支出」でキャッシュフロー(資金繰り)を求めることを「収支計算」といいます

一方、所得があれば税金がかかります。現状よりも税金が増加する場合は、増加する税金分を支出の一項目として見ておく必要があります。逆に税金が減少する場合は、支出の減少または収入の増加として計算しておかないと正しい資金繰りはわかりません。ところが、税金を計算するためには、税法の規定にしたがって所得を計算しなければなりません。

税金の考え方

  • 現状よりも税金が増加する場合 → 増加する税金分を支出の一項目として見ておく
  • 現状よりも税金が減少する場合 → 支出の減少または収入の増加として計算しておく

投資の効果を手取り額によって判断するためは収支計画が重要になる

投資の効果を手取り額によって判断するためは収支計画が重要になる

不動産の賃貸による個人の所得は不動産所得になり、「収入金額-必要経費」によって計算されます。収入金額に計上できるもの、必要経費に計上できるものは、税法によって厳密に定められています。

マンション賃貸事業の場合は、収支計算上の「収入」と所得計算上の「所得」はほぼ同じと考えて差し支えありませんが、「支出」と「必要経費」は全く別のものです。代表的なものが「減価償却費」と「借入元金返済」です。

「減価償却費」は必要経費になりますが支出はありません。逆に「借入元金返済」は利息とともに支出されますが必要経費にすることはできません。

収支計画の考え方

  • 収支計算上の「収入」 = 所得計算上の「所得」
  • 「支出」 ≠ 「必要経費」
  • 「減価償却費」は必要経費になるが支出はない
  • 「借入元金返済」は利息とともに支出されますが必要経費にすることはできない

このように収支計画というのは、税法に基づいて「所得」と「税額」を計算し、その税額を「収支」から減算したり、軽減税額を加算したりしてキャッシュフロー(資金繰り)を求め、より正確に投資効果を判断するために作成されるものなのです。

ただし、収入や支出は変動し、税率も改訂されますので、あまり長期のものを作成しても意味がありません。