その他のリスクとして、期限付きでマンションを貸す場合や、自身で建物が壊れた時、設備が壊れた時の負担などが挙げられます。

その他のリスクへの対処法

期限付借家制度でマンションを貸す場合

家主側に明白な「正当事由」がない限り、借主を追い出すことはできない

現在の借家権は、借地権と同様に強い保護のもとにあり、家主側に明白な「正当事由」がない限り、借主を追い出すことはできません。賃貸借期限にきても契約更新に応じる義務があります。

ところが新借地借家法には「期限付建物賃貸借制度」が新設されました。しかしこの期限付借家制度を広く認めると、弱い立場の借家人は借家期限の到来で追い立てられたり、法外な契約更新料や家賃の大幅値上げを請求されたりすることになります。

そこで新借地借家法では、借主の居住権を不安定にさせないため、一定のやむを得ない場合に限って期限付借家制度を認めることにしました。

サラリーマンが転勤で一時的に自宅を空けるような場合

サラリーマンが転勤で一時的に自宅を空けるような場合

まず「賃貸人不在期間の借家制度」です。これは転勤、療養、親族の介護その他やむを得ない事情により、建物を一定期間自分の生活の本拠として使用することが困難であり、かつ、その期間経過後はその本拠として使用することが明らかな場合には、その契約期間を確定的に定め、やむを得ない事情を記載した書面で、契約の更新がない旨の借家契約を結べる措置をとりました。たとえばサラリーマンが転勤で一時的に自宅を空けるような場合の賃貸借です。

取り壊し予定の建物

次は「取り壊し予定の建物の借家制度」です。法令または契約によって一定期間を経過した後に建物を取り壊すべきことが明らかな場合には、その事由を記載した書面で、建物を取り壊すときに賃貸借が終了する旨の契約を締結できるというものです。たとえば定期借地権を利用した建物の借主で、借地期間が満了するような場合です。

ポイント

  • 上記の特殊な事例以外には、通常の収益性マンション等、期限付借家制度を利用して貸すことはできない
  • あらかじめ定めた借家期限が到来しても、家主に「正当事由」がなければ更新されることとなる

設備が壊れた場合の経費は誰が負担するのか

地震で建物が壊れた場合は

築年数が経過しますと設備が故障して修理しなければならないというケースが出てきます。貸主は、支出することに対して「いくらかかるだろう」とか「どこに依頼すればいいのだろうか」と戸惑うこともありますが、設備が壊れることは賃貸業を営む上である程度予測できる出費ですので、修繕費として積み立てることをおすすめします。また修理業者の一覧表を作成しておくといざという時に便利です。しかし入居者が壊したものに対して、貸主が負担する必要はありません

設備が壊れた場合、一般的に誰が支払うのか

  • 貸主負担 → 耐用年数による使用不可能となったもの
  • 借主負担 → パッキンの取り替え、パイプの詰まり等の少修理

耐用年数による使用不可能となった設備は貨主負担

耐用年数を過ぎて使用不可能となったものは原則的に自分が負担することを念頭においておけばよいのです。それらの費用負担方法について契約書に明記することをおすすめします。